【DS-001】ベクトルの内積と線形式

DS検定リテラシーレベルの出題範囲である203個のスキル(DS協会制定)

【DS1】ベクトルの内積に関する計算方法を理解し、線形式をベクトルの内積で表現できる

ベクトル

解説

ベクトルとは、「大きさ」と「方向」を持つ量のことです。

具体例

たとえば、2次元のベクトルは以下のように表されます:

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 3 & 4 \end{bmatrix}
\]

これは、x方向に3、y方向に4進むという意味を持ちます。

ベクトルは座標や力の方向などを表すために使われます。

スカラー

解説

スカラーとは、1つの数値だけで表される量のことです。

具体例

たとえば、スカラー \(k = 5\) のように記述されます。

スカラーは「大きさ」だけを持ち、方向は持ちません。温度や時間などがスカラーの例です。

行ベクトル

解説

行ベクトルは、数値が横に並んだ形のベクトルです。

具体例

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \end{bmatrix}
\]

列ベクトル

解説

列ベクトルは、数値が縦に並んだ形のベクトルです。

具体例

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 \\ 2 \\ 3 \end{bmatrix}
\]

要素(成分)

解説

ベクトルを構成する各値を「要素」または「成分」と呼びます。

具体例

たとえば、ベクトル

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 2 & 3 & 4 \end{bmatrix}
\]

の場合、要素は \(2\)、\(3\)、\(4\) です。

n次元ベクトル

解説

n次元ベクトルとは、n個の要素を持つベクトルのことです。

具体例

たとえば、3次元ベクトルは以下のように表されます:

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \end{bmatrix}
\]

向きと長さ

解説

ベクトルは「向き」と「長さ」を持ちます。

具体例

たとえば、ベクトル

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 3 & 4 \end{bmatrix}
\]

の向きは、座標原点から \((3, 4)\) に向かう方向を示します。

長さ(ノルム)は次の式で計算されます:

\[
\|\vec{a}\| = \sqrt{3^2 + 4^2} = 5
\]

ゼロベクトル

解説

ゼロベクトルは、すべての成分が \(0\) のベクトルです。

具体例

たとえば、2次元のゼロベクトルは:

\[
\vec{0} = \begin{bmatrix} 0 & 0 \end{bmatrix}
\]

ベクトルの和

解説

ベクトルの和は、対応する成分同士を足し合わせます。

具体例

たとえば、

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 & 2 \end{bmatrix}, \quad \vec{b} = \begin{bmatrix} 3 & 4 \end{bmatrix}
\]

の和は次のように計算されます:

\[
\vec{a} + \vec{b} = \begin{bmatrix} 1 + 3 & 2 + 4 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 4 & 6 \end{bmatrix}
\]

スカラー倍

解説

スカラー倍は、ベクトルの各成分にスカラーを掛ける操作です。

具体例

たとえば、

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 2 & 3 \end{bmatrix}, \quad k = 4
\]

の場合:

\[
k \cdot \vec{a} = 4 \begin{bmatrix} 2 & 3 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 8 & 12 \end{bmatrix}
\]

単位ベクトル

解説

単位ベクトルは、長さが \(1\) のベクトルです。

具体例

任意のベクトル \(\vec{a}\) の単位ベクトル \(\hat{a}\) は次のように計算されます:

\[
\hat{a} = \frac{\vec{a}}{\|\vec{a}\|}
\]

ベクトルの内積

解説

ベクトルの内積は、対応する成分同士を掛けて、その和を取る演算です。

具体例

たとえば、

\[
\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \end{bmatrix}, \quad \vec{b} = \begin{bmatrix} 4 & 5 & 6 \end{bmatrix}
\]

の場合:

\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = 1 \cdot 4 + 2 \cdot 5 + 3 \cdot 6 = 4 + 10 + 18 = 32
\]

線形式

解説

線形式とは、ベクトルを入力としてスカラーを出力する関数の一種です。

具体例

たとえば、次の式は線形式です:

\[
f(\vec{x}) = c_1x_1 + c_2x_2 + \cdots + c_nx_n
\]

これは、係数ベクトル \(\vec{c}\) と入力ベクトル \(\vec{x}\) の内積として表せます:

\[
f(\vec{x}) = \vec{c} \cdot \vec{x}
\]

 

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